
春・3月は卒業式のシーズン。本学からも数多くの卒業生がキャンパスに別れを告げ、
希望に胸をふくらませて社会に羽ばたいていく。
勉学やアルバイトに励み、クラブ・サークル活動に青春の血をたぎらせた学生生活。
学業を終え、この春巣立っていく4人の学生に、
本学での学生生活や鶴大で「得たもの」を語ってもらった。 |
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クラブ活動を中心に
学生生活を謳歌 |
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──いよいよ卒業ですね。今の心境はいかがですか。
田中 アッという間の4年間というのが正直な気持ちです。その一方で、卒業後は社会人としての新しい生活が待ち受けています。それがどんなものか。楽しみな半面、ちょっぴり不安も感じています。
鈴木 保育科なので2年間の学生生活でしたが、鶴大のキャンパスで仲の良い友達がたくさんできました。でも、卒業後は離ればなれ。それが寂しくてなりません。
桐原 僕は歯学科ですから、今はまだ国家試験のことで頭がいっぱいです。これに合格しなければ、卒業も素直に喜べません。とにかく国試の突破。その一点に向けて、最後の追い込みの真っ最中です。
伊藤 私も同じです。歯科衛生科も歯科衛生士試験が迫っていて、今は不安と緊張の毎日。この難関を乗り越えて、早くみんなと卒業を喜び合いたい。そんな気持ちです。
──では、学生生活を振り返っていただきましょう。学部・学科はそれぞれに違いますが、鶴大のキャンパスライフの中で最も印象に残っていることは何ですか。
田中 やはりクラブ活動ですね。1年生の時から「基礎体力増進会」という体育系のクラブに入り、自由な雰囲気の中で、バレーやバスケットなど球技を中心とした各種スポーツを楽しみました。
学部・学科の枠を超えて、いい友達がたくさんでき、3年生の時には部長の大役も経験しました。クラブ活動のおかげで、悔いのない4年間を送れたと思っています。
鈴木 私も一番の思い出はクラブ活動です。入学してすぐに硬式野球部に入り、マネージャーになりました。部室の整理やケガ人の世話、他大学との連絡など裏方の仕事ですが、選手から「ありがとう」と感謝され、毎日が楽しくて仕方ありませんでした。
練習試合や公式戦では、他大学とも交流を深め、多くの仲間ができました。遠征費を捻出するため、練習が休みの日にアルバイトに精を出したのも、いい思い出です。
ただ、大変だったのは授業との両立。リーグ戦が始まると平日も試合があり、授業を休まなければなりません。その穴を埋めるため、友達からノートを借りたりして必死で勉強しました。おかげで、何とか落第せずに済みました(笑)。
桐原 硬式庭球部で6年間、クラブ活動に熱中しました。3年時には全国29大学の歯学部が参加する”歯学体で初優勝。鶴大歯学部始まって以来の快挙に、OBの方々もすごく喜んでくれました。その翌年も優勝し、連覇を達成しましたが、5年生の時は決勝で敗れ、3連覇を逃しました。それが今も残念でなりません。硬式庭球部では、4年生の時に部長を務め、これもいい思い出です。
──伊藤さんもクラブ活動に燃えた方ですか。
伊藤 いえ、私はクラブには入りませんでした。本当はバレーボールをやりたかったのですが、歯科衛生科は毎日、授業がびっしりなので、とてもムリだと思い、入部をあきらめました。
でも、みなさんの楽しいお話を伺って、クラブに入れば良かったかなと、少し後悔しています。 |
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楽しかった遺跡の発掘、臨床実習や保育実習で
“現場”の大変さ知る |
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──みなさん、クラブ活動には強い思い出があるようですね。同様に大学の授業で、印象に残っているものはありませんか。
田中 文化財学科には、教室での授業のほかに、埋蔵文化財実習場で発掘作業を行う実習があります。古代の歴史が眠る遺跡の土を慎重に掘り起こし、出土した土器などの破片をつなぎ合わせて、元の姿に復元していくわけですが、この実習は非常に面白かったですね。
遺跡の発掘なんて、ロマンがあって素晴らしいじゃないですか。この時は文化財学科を選んで良かったと思いました(笑)。
それと大教室での授業。これにはびっくりしました。僕は和歌山県の小さな高校の出身なので、大勢の学生が一緒に学ぶ授業なんて初めて。とても新鮮で、最初は感動すら覚えました(笑)。
桐原 僕の場合は、5年生の時の臨床実習。実際の患者さんを相手に、歯科治療を行ったことが一番印象に残っています。
先生が側に付いてくれてはいますが、初めのうちは緊張して手がふるえ、アシスタントに汗を拭いてもらったこともありました。治療の大変さ、怖さを身に染みて知った実習でした。
伊藤 実習って、本当に大変ですよね。歯科衛生科も、歯学部附属病院や歯科診療所での臨床実習、保健・福祉施設や小学校、幼稚園での臨地実習など、必修の実習が実に多いんです。
大学を離れ、初めての場所、初対面の方々の中で実習をするわけですから、不安と緊張で身も心もクタクタ。よく頑張れたなと、今も不思議でなりません。
でも、私にとっては実習の一つひとつがとても貴重な体験で、自分の成長にずいぶん役立ったと感じています。
鈴木 私の場合も、一番印象深い授業は保育実習です。実習で初めて幼稚園に行った時は、先生方や子どもたちとの接し方が分からず、試行錯誤の連続。でも子どもが大好きだし、プラス思考なので、すぐに保育にも慣れ、実習の時間を楽しく過ごせました。学んだことも多く、有意義な実習でした。
──鶴大には学校行事の一つとして、新入生の一泊参禅会があります。これはどうでしたか。
桐原 5年も前のことなので、印象がかなり薄れています。でも、いかにも鶴大らしい行事ですよね。他の大学ではできない貴重な経験ですし、良かったと思います。
田中 一泊参禅会の話を聞いた時は、「そりゃ何だ!?」とびっくり。正直言って、ご飯があまりおいしくなかった。そのことだけは鮮明に覚えています(笑)。
鈴木 私の時は雷が鳴り、外は真っ暗。お化けが出そうで、怖くて仕方ありませんでした(笑)。また坐禅の最中に突然、警策で肩を叩かれ、びっくりしました。
伊藤 私の一泊参禅会は、蚊との戦い。あちこち刺され、坐禅どころではありませんでした(笑)。でも、初めて食べた精進料理はとてもおいしかった。もう少し大人になったら、また坐禅を体験してみたいと思っています。 |
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鶴大で多くを学び、人間として大きく成長 |
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──ところで、鶴大でのキャンパスライフを通して、みなさんはどんなことを学びましたか。また、入学時と比べ、自分が一番変わったと思うのはどんな点ですか。
鈴木 硬式野球部のマネージャーとして、また保育実習を通して多くの人々と接し、礼儀やマナーが人間の基本ということを学びました。高校時代までの私に比べ、今はかなり礼儀正しい人間になったと自負しています(笑)。
伊藤 私は「時間を守る」ことの大切さを学びました。歯科衛生科は時間に厳しく、実習では毎回、検印票を提出して、時間をチェックされます。始業時間に1分でも遅れれば容赦なく遅刻扱いです。 以前の私は時間にルーズな面がありましが、鶴大で時間の大切さを厳しく教えられたことで、時間が守れるようになりました。その意味で、人間として少しは成長できたかなと思っています。
田中 鶴大に入って、考え方というか価値観がだいぶ柔軟になりました。高校までは野球一筋で、回りにいるのは体育会系の人間ばかり。ところが、大学に入って文化系の友人や先生方、また女子学生とも付き合う機会が増え、世の中には様々な考えがあることを知りました。おかげで、人間の幅が広がった気がします。
桐原 僕は臨床実習で多くを学びました。一番の成果は、歯科医として大切なものは何かが会得できたことです。入学した頃は歯科技術を磨くことばかり考えていましたが、臨床実習で実際に患者さんと接し、附属病院の先生方の指導を通じて、技術より大事なものがあることを知りました。
それは患者さんとのコミュニケーションを大切にし、その気持ちを理解すること。つまり患者さんの立場に立った治療です。卒業後はこのことを肝に銘じ、歯科医の道を歩んで行こうと思います。
──ところで、卒業後の進路はもう決まりましたか。
田中 僕はカフェとバーを展開する東京の会社に就職が決まりました。そこで、おいしいコーヒーを入れるプロの「バリスタ」を目指し、将来は自分の店を持ちたいと考えています。
バリスタというのは“コーヒー版”バーテンダーのような仕事で、ちゃんとした資格がいるんです。
鈴木 私は川崎にある児童養護施設で、保育士として働きます。
伊藤 歯科衛生士として、市内の歯科医院に就職が決まっています。
桐原 僕はまず大学の附属病院で1年間研修を積みます。その後の進路は未定ですが、もっと勉強がしたくなれば大学院へ進むかも知れません。でも、どこかの歯科医院に就職する方が可能性としては高いでしょう。そして実家が歯科医院なので、いずれは実家を継ぐことになると思います。 |
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毎日の勉学を大切に、
クラブ活動にも積極参加を |
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──さて、鶴大にどのような感想を持っていますか。率直な意見を聞かせてください。
田中 文化財学科は授業がユニークで、とても面白かったです。たくさんの仲間とも巡り合え、鶴大に入って本当に良かったと思います。
鈴木 同じキャンパスに文学部や歯学部、短大部が同居し、学部・学科の枠を超えて、いろいろな人と知り合えました。こんな大学は珍しいのではないでしょうか。
桐原 臨床実習がすごく充実している上、個人的には勉学のかたわら、大好きなテニスにもたっぷり打ち込めました。学生生活には十分満足しています。
伊藤 歯科衛生科が3年制のため、しっかり勉強できました。鶴大を選んで正解だったと思います。
──その他に大学への要望などはありませんか。
田中 部室が狭いので、もっと広く。それと基礎体力増進会が利用する体育館の一画に、バレーとバスケの設備を新設して欲しい。
鈴木 私はいろいろ要望があります。一つは野球場の外野に照明施設を付けること。二つ目は図書館のパソコンの反応が遅いので、新機種への切り替え。そしてクラブ活動の公式試合などで、授業を欠席せざるを得ない場合の”公欠”扱いです。野球部マネージャーの経験からも、ぜひ認めて頂きたいと思います。
桐原 ついでに、硬式テニス部のコートにもナイター設備をお願いします(笑)。
伊藤 歯科衛生科はホームヘルパー2級の資格が取れますが、そのための授業がクラスによって2年次、3年次とまちまちです。これを2年次に統一するか、あるいは本人の希望で選択できるように改善して欲しいです。
──最後に後輩学生へのメッセージをお願いします。
田中 大学の4年間なんてアッという間。従って、勉強でもクラブ活動でも何か一つ、これはと思うものを見つけ、一日一日を大切に、有意義に過ごして欲しいです。
鈴木 登校したら、まず掲示板を見ること。私はそれを忘れ、レポート提出の期限変更に気づかずに、大失敗したことがあります。後輩のみなさんは絶対、私と同じ轍を踏まないでください。
伊藤 歯科衛生科は授業がぎっしり詰まり、勉強が本当に大変です。でも、毎日コツコツ努力していけば大丈夫。歯科衛生士試験に余裕をもって臨めるように、今から着実な勉学を心がけてください。
桐原 歯学部はカリキュラムが大きく変わり、国家試験も狭き門になっています。でも、ひるまずに頑張って。勉学だけでなく、クラブ活動にも積極的に参加して、学生生活を大いに楽しんで欲しいと思います。 |
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(取材日 1月下旬) |
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